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【 マイナンバーカードの健康保険証(マイナ保険証)とは? 】~ デジタル化された新しい健康保険証の仕組みとメリット ~
歯科治療について
2025/02/03
近年、行政手続きやサービス等のデジタル化が進んでいる中、健康保険証がデジタル化に移行されることが話題となっています。従来の紙の保険証に代わり、スマートフォンやICカードを通じて利用ができる「マイナ保険証」とはどのようなものなのか。その特徴やメリットについて詳しく解説し、そして今後の利用拡大についてご説明いたします。
「マイナ保険証とは」
マイナ保険証とは、健康保険証のデジタル化を目的とした新しい仕組みです。マイナンバーカードに紐づけて、健康保険情報をデジタル化することにより、従来の紙の保険証に代わるものです。これによって、病院や薬局での手続きがスムーズとなり、医療機関側でも診療情報の管理が効率的になります。
マイナ保険証は、マイナンバーカードを使って、健康保険等情報をオンライン(インターネット回線)で確認できるようにするものです。医療機関においては、従来の保険証の提示の代わりに、このマイナンバーカードを利用することによって、個人の健康保険等に関する情報が迅速に確認でき、より効率的な医療サービスの提供が可能となります。
「マイナ保険証の仕組み」
マイナ保険証は、マイナンバーカードに登録された個人情報と健康保険等情報を基に、デジタル的に認証を行う仕組みです。具体的には、次のような流れで利用されます。
1. マイナンバーカードの取得
マイナ保険証を利用するためには、まずマイナンバーカードを取得しておく必要があります。マイナンバーカードには個人番号(マイナンバー)や顔写真、住所、氏名などの個人情報が記載されており、これを用いて本人確認を行います。
2. マイナ保険証の登録
マイナンバーカードを健康保険に紐づけるためには、各健康保険組合や市町村が提供する登録手続きを行う必要があります。多くの自治体では、マイナンバーカードと健康保険証を連携させる手続きを行うことができます。医療機関での顔認証付きカードリーダーで登録もできます。これにより、マイナンバーカードが「マイナ保険証」として機能するようになります。
3. 医療機関での利用
病院や薬局で診察を受ける際に、従来の紙の保険証を提示する代わりに、マイナンバーカードを使って本人確認を行います。医療機関では、備え付けられているICカードリーダーを使ってマイナンバーカードに記憶されている情報を読み取り、健康保険等の情報を確認します。これにより、患者様の保険情報等が迅速に確認され、医療の提供がスムーズに行われます。
4. オンラインでの確認
マイナ保険証を使うことにより、スマートフォンやパソコン等によるオンライン(インターネット回線)での健康保険等情報を確認することができ、保険料の納付状況や保険証の有効期限などを手軽にチェックできます。
「マイナ保険証のメリット」
マイナ保険証が導入されることによって、さまざまなメリットが生まれます。以下に代表的なものを挙げてみます。
1. 手続きの簡素化、データに基づくより良い医療が受けられる
従来、病院や薬局で診察を受ける際には、紙の保険証を持参して提示する必要がありましたが、マイナ保険証を使うことにより、マイナンバーカードを提示するだけで、保険情報等が確認されます。これにより、医療機関での手続きがスムーズに進むため、患者様にとってはもちろん医療機関側にも負担が軽減されます。
過去に処方されたお薬、また、健康診断などの情報を医師や薬剤師に正しく伝えることは大変ですが、受診時・調剤時にマイナンバーカードを用いて情報提供に同意することでスムーズに共有することができます。
初めて受診する医療機関・薬局においても、患者様本人が情報提供に同意することにより、医師・薬剤師がデータを確認することができるため、より良い医療が受けることができます。
2.手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される
高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払った額(※1)が、ひと月(月の初めから終わりまで)で上限額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
従来は支給を受けるために、通常では医療機関・薬局の窓口で一度全額を支払った後に、支給申請書を提出する必要がありました。事前に「限度額適用認定証」を申請することで、窓口負担を上限額に抑えることができますが、もしも申請が間に合わなかった場合は、高額な費用を一時的に支払わなければなりません。
しかし、マイナンバーカードを健康保険証として利用すれば、「限度額適用認定証」がなくても、公的医療保険が適用される診療に対しては、限度額を超える分を支払う必要がありません。
※1 入院時の食費負担や差額ベッド代等は高額療養費制度での自己負担限度額の対象には含まれません。
3. 情報の正確性向上
マイナ保険証を使用することで、健康保険の情報が常に最新の状態で管理されるようになります。従来の紙の保険証では、情報の更新が遅れることがありましたが、デジタル化されることで、情報の反映が迅速になります。また、保険証を紛失するリスクも減少します。
4. 効率的な医療の提供
マイナ保険証により、医療機関では患者様の保険情報を迅速に確認できるため、診療の効率が向上します。特に、複数の医療機関で治療を受けている患者様にとっては、情報の一元化が進むため、医療の質が向上します。
5. オンラインでの管理
マイナ保険証は、マイナンバーカードを使ってオンライン(インターネット回線)で管理されるため、ご自分の健康保険情報をスマートフォンやパソコン等から確認することができます。これにより、保険料の納付状況や診療履歴を簡単に把握することができ、健康管理にも役立ちます。
6. セキュリティの強化
マイナ保険証は、マイナンバーカードのセキュリティ機能を活用しているため、個人情報の保護が強化されています。従来の紙の保険証では、紛失や盗難のリスクがありましたが、マイナンバーカードには暗証番号や生体認証などのセキュリティ機能が搭載されており、不正利用のリスクを減らすことができます。
「マイナ保険証の普及と課題」
マイナ保険証の導入が進んではいるものの、まだ全ての医療機関で利用できるわけではありません。特に、ITインフラが整っていない地域や医療機関では、導入が遅れていることがあります。
また、マイナンバーカードを取得していない人や、デジタル機器の使い方に不安を感じる高齢者にとっては、導入のハードルが高いと感じるかもしれません。
さらに、個人情報の取り扱いに関しての不安も一部で指摘されています。マイナンバーカードには個人情報が集約されているため、そのセキュリティや管理体制については慎重に取り組む必要があります。
それを踏まえて、政府はマイナ保険証の普及を進めるとともに、医療機関のIT化や利用者への周知・サポートを強化しています。今後、マイナ保険証の普及が進むことにより、より便利で効率的な医療サービスが提供されることが期待されています。
「まとめ」
マイナ保険証は、マイナンバーカードを活用して健康保険等情報をデジタル化した新しい仕組みです。これにより手続きがスムーズとなり、患者様と医療機関双方の負担が軽減されます。また、スマートフォンやパソコン等によって患者様ご自身の健康保険等情報が管理できるようになるなど、多くのメリットがあります。
マイナ保険証の導入には一部の課題もあります。特に、ITインフラや利用者様へのご理解と周知が必要な点は、今後解決すべき課題です。
しかし、マイナ保険証は将来的には日本の医療システムにおいて重要な役割を果たすことが期待されており、その普及が進むことによって、より便利で効率的な医療が実現されることを目指しています。

この記事の編集・責任者は歯科医師の村田紗也子です。
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