お子さまのお口、ぽかんと開いていませんか?

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お子さまのお口、ぽかんと開いていませんか?

歯科治療について

2025/04/14



子どもの「お口ぽかん」は、単なる癖ではなく、健康や発育に大きな影響を及ぼす可能性があります。放置すると歯並びが悪くなったり、口呼吸が習慣化して体調を崩しやすくなったりすることもあります


本記事では、子どもの「お口ぽかん」の原因やリスク、具体的な改善方法を詳しく解説します。



1. 「お口ぽかん」とは?


「お口ぽかん」とは、子どもが無意識のうちに口を開けたままにしている状態のことを指します。例えば、テレビやゲームに夢中になっている時や人の話を聞いてる時などお子さまのお口は開いていませんか?本来、安静時には唇が閉じており、鼻で呼吸をするのが正常ですが、「お口ぽかん」の子どもは口呼吸が習慣化していることが多いです。


正常な口の状態との違い


✅ 正常な状態 → 唇が自然に閉じ、舌は上顎についている。鼻呼吸が出来ている。

❌ お口ぽかん → 唇が開き、舌が下がっている(低位舌)口呼吸になっている。



2. 子どもの「お口ぽかん」の主な原因


子どもが「お口ぽかん」になる原因はさまざまですが、大きく分けて以下のような要因が考えられます。


① 口周りの筋力不足(口輪筋・舌の筋肉の低下)


唇を閉じる力や舌を正しい位置に保つ筋肉(口輪筋や舌筋)が弱いと、口が自然と開いてしまいます。

✔ 離乳食の時期から柔らかいものばかり食べている

✔ しっかり噛む習慣が少ない

✔ ストローやスプーンを使う機会が多い


特に最近の子どもは、昔と比べて噛む回数が減っているため、口の筋肉が十分に発達していないことが多いです。


② 鼻づまり・アレルギー性鼻炎


鼻が詰まっていると、鼻呼吸が難しくなり、口呼吸が習慣化してしまいます。特に、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎を持つ子どもは、「お口ぽかん」になりやすい傾向があります。


③ 舌の位置の異常(低位舌)


舌が正しい位置(上顎)にない状態を「低位舌」といいます。低位舌だと、自然と口が開きやすくなります。

✔ 舌がいつも下の歯の裏側にある

✔ 発音が不明瞭(サ行・タ行が発音しにくい)


④ 歯並び・顎の成長の影響


・出っ歯や受け口の子どもは口が閉じにくい

・顎の成長が未発達だと舌の位置が悪くなりやすい


⑤ 口呼吸の習慣化


赤ちゃんの頃から口呼吸をしていると、無意識に口が開いたままになることがあります。

食事のときに口を開けたままクチャクチャ食べる癖も要注意です。



3. 子どもの「お口ぽかん」を放置するとどうなる?


「お口ぽかん」をそのままにしておくと、以下のような問題が起こる可能性があります。


① 歯並びの悪化・顎の発育不良


口が開いていると、舌が上顎につかず、歯並びや顎の成長に悪影響を与えます。

✔ 出っ歯(上顎前突)

✔ 受け口(反対咬合)

✔ ガタガタの歯並び(叢生)


② 口臭や虫歯のリスク増加


口呼吸が続くと、唾液の分泌が減り、口の中が乾燥しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また口臭も発生しやすくなります。


③ 風邪や感染症にかかりやすくなる


鼻呼吸には、空気中の細菌やウイルスをフィルターする役割があります。しかし、口呼吸をしていると細菌が直接喉に入り込み、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。


④ 発音や言葉の発達に影響


舌の位置が悪いと、発音に影響が出ることがあります。特に「サ行」や「タ行」の発音が不明瞭になることが多いです。



4. 「お口ぽかん」を改善する方法


① 口の周りの筋肉を鍛えるトレーニング


✔ 「あいうべ体操」

1. 「あー」と口を大きく開く

2. 「いー」と横に広げる

3. 「うー」と口をすぼめる

4. 「べー」と舌を思いきり出す

→ 1日30回を目安に続ける


✔ 風船膨らませトレーニング

風船を膨らませることで、口輪筋を鍛えられます。


② 正しい舌の位置を意識する


舌は、常に上顎についているのが理想です。舌の位置を正しく保つように意識しましょう。


✔ 舌を上顎につける練習


✔ 食事のときに舌をしっかり使うようにする


③ 食事の改善(よく噛む習慣をつける)


✔ 硬い食べ物を積極的に食べる(せんべい・するめなど)

✔ 一口30回を目安にしっかり噛む


④ 鼻づまりの治療をする


鼻炎や副鼻腔炎が原因の場合は、耳鼻科を受診して治療しましょう。


⑤ 姿勢を改善する


✔ 猫背にならないように意識する

✔ 座るときに背筋を伸ばす習慣をつける

✔両足を床につける


⑥ 歯科医院で相談する


✔ 歯並びの問題がある場合は矯正治療を検討する

✔ 当院では口腔筋機能療法(MFT)を取り入れて矯正治療しているお子さまに実践しています!



5. まとめ


子どもの「お口ぽかん」は、成長や健康に大きな影響を与える可能性があります。しかし、適切なトレーニングや生活習慣の改善で改善することが可能です。


✅ 口周りの筋肉を鍛える

✅ 鼻づまりを解消する

✅ 舌の正しい位置を意識する

✅ しっかり噛む習慣をつける


気になる場合は、早めに歯科や耳鼻科で相談し、適切な対応をしましょう!

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