大人の歯が生えてこない…これって大丈夫?

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大人の歯が生えてこない…これって大丈夫?

歯科治療について

2025/12/16



「そろそろ永久歯が生えてくるはずなのに、なかなか生えてこない…」
「乳歯が抜けたまま、ずっと空いているけど大丈夫かな?」

子どもの成長過程でよくある心配ごとの一つが“永久歯の生え遅れ”で、中津浜デンタルクリニック・こども矯正歯科でもよく質問をうけます。
実は 大人になっても歯が生えてこない人 は珍しくありません。

今回はその原因、放置のリスク、そしてどう対処すべきかを、口腔育成の視点からわかりやすく解説します。



大人の歯が生えてこない原因は?

大人の歯(永久歯)が生えてこない背景には、いくつかのパターンがあります。

1. そもそも永久歯が「存在しない」ケース
生まれつき永久歯の種(歯胚)が作られない 先天性欠如 が理由のことがあります。
日本人では 10人に1人以上 とも言われ、決して珍しくありません。

よく欠如しやすい歯
• 上の前歯(側切歯)
• 下の前歯
• 下の奥歯(第二小臼歯)

2. 永久歯が埋まったまま(埋伏歯)
歯はあるのに、骨や歯ぐきの中に埋まったまま出てこない状態。
原因としては
• 顎が小さい
• 歯並びがぎゅうぎゅう
• 乳歯が長く残っていた
などが考えられます。
特に 犬歯の埋伏 はよくあるケースです。

3. 歯の生える力が弱い
舌・唇・頬の使い方、飲み込み方のクセなどにより、歯が前に出てくるための力が弱いこともあります。
口育(口腔機能不全症) の問題が背景にあることも多く、近年とても注目されています。



大人になっても歯が生えてこないとどうなる?

放置すると、以下のようなリスクがあります。

• 噛む力のバランスが崩れて顎関節症に
• 歯並びのガタつき
• 審美的な問題(見た目のコンプレックス)
• 乳歯が長持ちしない(ぐらつき・虫歯・根の吸収)

特に 乳歯がそのまま残っている場合、「一生持つ」ということは、ほぼありません。
永久歯より柔らかく、虫歯にも弱いためです。



治療の選択肢はどのようなものがあるか?

状態や年齢によっても方法は変わりますが、よく選ばれる治療を紹介します。

1. 埋まっている永久歯を引っ張り出す(矯正)
歯が存在する場合は、矯正装置で少しずつ引き上げることができます。

2. 乳歯を生かしつつ、周囲を整える
乳歯がしっかりしている場合は、噛み合わせの調整や部分矯正で長持ちさせることもあります。

3. 永久歯が無い場合の補綴
• ブリッジ(両隣の歯を土台にして固定するもの)
• インプラント
• 部分入れ歯
生涯の生活スタイルに合わせて相談のうえ選択します。



口育士が注目する「口腔機能」の視点

永久歯が生えるには、歯自身の力だけでなく、
舌・唇・頬の動き、呼吸、姿勢 など、さまざまな機能が関わります。

とくに
• 口呼吸
• 舌の低位(舌が下に落ちている)
• 飲み込みクセ(ベロ押し)
• 柔らかいものばかり食べる習慣
は、歯の萌出を妨げる要因にもなります。

【口育でできるサポート例】
• 正しい舌の位置を育てるトレーニング
• 唇の閉じる力を育てるエクササイズ
• 噛む機能を高める食育サポート
• 姿勢改善のアドバイス

他にもたくさんのサポートがありますが、これらは見た目の歯並びだけでなく、
歯が生えてくる力そのものを引き出す土台作りになります。



まとめ:早めのチェックが未来の歯を守るカギ

大人の歯が生えてこない背景には
• 永久歯が無い
• 埋まっている
• 機能的な問題
など、さまざまな要因があります。

「そのうち生えてくるだろう」と様子を見るより、
早めのレントゲン撮影で、先天性欠如や埋伏歯が確認できますし、口腔機能(口育)的アプローチ もできます。

不安な場合は、口育の専門家が在籍している、西宮市門戸厄神駅近くの中津浜デンタルクリニック・こども矯正歯科にぜひご相談ください。

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